がんばれ僕らのアベマTV

SNSはスゴいです。ときどき奇跡が起こります。前回「さよならクックパッド」という記事を書き、いろんな反響をいただいたのですが、その中でとりあげたクラシルを運営するdelyのCTO(最高技術責任者)の大竹雅登さんにTwitterでフォローいただいたのを見つけました。「あっ!」と気づいた私は、「記事を読んでくれたんですか!?」とすかさず話しかけ、「じゃあランチでも行きますか」ということになりました。

前回の記事で紹介した、ネットワーク科学の本『私たちはどうつながっているのか』を読まれた方はお気づきかもしれませんが、これこそが「6次の隔たり(Six Degrees of Separation)」だと実感しました。「知り合いの知り合い」をたどっていくと、世界中どんな人でも「6人目でたどりつく」。スモールワールドですね。大竹さんとの話は盛り上がり、書けること書けないことがありますが、テーマとしては「クラシルをどうマネタイズ(おカネに換える)するか?」がメインでした。

前回も紹介した日経ビジネスオンラインのインタビューで、クラシルを運営するdely代表の堀江裕介氏は「今後のマネタイズの方法」について聞かれ、次のように語っていました。

3つあります。1つ目は今でも取り組んでいるタイアップ広告です。先ほどユーザビリティの話をしましたが、料理動画の場合は広告を自然に表示することができます。つまり、レシピでヤマサの醤油を使う、料理の隣にキリンのビールを並べる、といった具合に。これはすでに当社の大きな収益源になっています。

2つ目も広告ですが、トラフィックが伸びるごとに収益が上がる仕組みを考えたい。つまり、グーグルなどが得意とする「アドネットワーク」(広告配信可能な媒体を複数束ねて広告を配信するネットワーク)」の動画版を作りたいと思っています。

最後の3つ目は有料課金。これも面白い仕組みを考えようと思っていますが、まだ本格的に取り組もうとは思っていません。まずは広告モデルをしっかりとやりたい、という段階です。

(太字は筆者)

クラシルは、現段階では「広告モデル」を主たる収益源と考えているようです。「ユーザーが増えれば、広告メディアとして、おカネを稼げるはずだ」という考えは、それほど特別な考え方ではありません。ビジネスとしては常識の範囲内でしょう。

ユーザーを増やして広告メディアになれば、ビジネスとして成立するのか? 今回は、そうした疑問を検証するのにいちばんわかりやすい事例として、サイバーエージェントとテレビ朝日が共同出資で設立したAbemaTV社が運営するインターネットテレビ局「AbemaTV(アベマTV)」を取り上げたいと思います。

アベマTVの誤算

テレビCMを投下するなど、多大なマーケティング費用をかけたことも功を奏し、アベマTVのダウンロード数は順調に増えています。IR「2017年9月期通期 決算説明会資料」では、ダウンロード数は2016年4月の開局から1年6か月の短期間で2,200万ダウンロードを突破したことが報告されています。

しかし、かけてるコストが莫大です。ITメディアの記事によると、サイバーエージェントの藤田晋社長は「アベマTVは1年で200億円の赤字を出した」と述べています。また同じ記事で、次のように語っています。

ぼくが長年ネットビジネスをやってきた感覚だと、(Webサービスは)ある程度の規模になるとものすごく簡単に広告が売れていく。だが、小さい規模だと売るのがすごく厳しい。例えば月に10億円広告が売れたら(その調子で)20~30億円は簡単に売り上げられるが、数億円規模だとそこで回すのは本当に難しい。今は市場を開拓している段階。とにかく規模を拡大する必要がある。あと2倍ちょっとで、その規模に達する。だからあと1年くらいは同じペースで投資を続けていくつもりだ。

(太字は筆者)

アベマTVは今年も200億円の赤字を覚悟しているようです。2,200万ダウンロードの母数がありながら、思うように広告売上が増えないのは、藤田社長にとっても「誤算」だったのではないでしょうか。

どうやらサイバーエージェントの株主からも、「本当に大丈夫なのか」と責められているようです。2017年9月期決算説明会での質疑応答で、「先行投資額の妥当性」や「広告販売」の手応えを聞かれ、「顧客ニーズや広告効果に合わせて柔軟に広告商品を拡充していく」と答えるにとどめてます。

藤田社長の当初の思惑は、ユーザーがスマホにシフトしたのだから、TVを代替するネットテレビ局が生まれるはずだ、というものでした。たしかに、TVを見ない人・TVを持たない人が増え(出典:NHK放送文化研究所「日本人とテレビ2015」)、スマホの普及率は7割を超え(出典:総務省「平成28年版 情報通信白書」)、スマホ広告市場は2017年に8,010億円と急成長、特に動画広告は前年比141%の1,224億円と予測されています(出典:D2C/サイバー・コミュニケーションズ「2016年インターネット広告市場規模推計調査」)。これらのデータから論理的に考えても、「マスメディアを目指す」という藤田社長のビジョンは正しいように思えます。

アベマTVは、テレビと同じような「マスメディア」になることが本当にできるのでしょうか? 200億円の赤字を埋める広告収入を得られるのでしょうか? そもそも視聴者を増やすことができるのでしょうか? 次の3つの切り口から、アベマTVのビジネスモデルを検証してみましょう。

  1.  テレビ局に勝てるのか?
  2.  スマホだから有利だ
  3.  いい番組があればアクティブユーザーは増える

1.  テレビ局に勝てるのか?

どうやっても勝てないです。たしかに、2017年5月に放送された「亀田興毅に勝ったら1000万」は、大きな話題を呼びました。「視聴数は1420万」という数字がひとり歩きして、各メディアで記事になりました。しかし、そのインパクトについては、アジャイルメディア・ネットワークの徳力基彦さんが記事で検証されている通り、サイバーエージェントの発表を見ると最大でも550万人の視聴者でした。カウント方法の違いだったようです。

アベマTVはニュースを増やし、恋愛リアリティショーやオリジナルドラマを制作するなど、200億円の予算内でTVのような番組を増やしています。しかし、すべてTVの焼き直しにしか見えません。民放の番組制作費をまとめてくれたブログ記事によれば、2016年度の在京民放5局の制作費の合計は約4154億円です。単純計算でアベマTVの20倍以上のおカネをかけて、民放のTV番組は制作されています。制作費がいちばん安いテレビ東京でも約400億円です。制作費が少なくてどうやって勝つのでしょうか? テレ東よりおカネがかかってなくても「いい番組企画」なら、視聴者は見てくれるのでしょうか?

問題なのは「無料視聴できる生放送」というコンセプトそのものです。IR「2017年9月期通期 決算説明会資料」によれば、アベマTVのポジショニングは次のようなものです。

独自の立ち位置でよさそうに見えますが、視聴者が時間にしばられる(時間同期的な)「リニア」の番組はアリ地獄です。リニアにこだわるほど、番組制作費がかかり続けるからです。

リニアを「フロー型」、オンデマンドを「ストック型」と置き換えて考えてください。フロー型は「放送時間」の枠があるため、埋めるための番組を自転車操業的につくり続けなければなりません。費用対効果が悪すぎます。一方、過去の映画やアニメを溜め込んでいくストック型は、着実に良質な番組を自社プラットフォームに積み重ねることができます。動画へのアクセスの権利を定期購読で売るビジネスのため、ストックを活かすことができ、費用対効果が高いのです。

ちなみにクラシルの堀江氏は、前掲の日経ビジネスオンラインのインタビューでこのように述べてます。

コンセプトは、安く作れて既存メディアを置き換えられるもの、かつ、コンテンツが資産化していくもの。言い換えれば、古くならないもの。ファッション動画は5年経って古くなったら誰も見なくなる。いろんなジャンルを試しましたが、その答えが料理でした。「食」って古くなりませんから

レシピ動画は安くつくれるストック型のコンテンツなので、「クラシルはビジネスになる」と考えたのです。おカネもかかりフロー型のコンテンツであるテレビ番組の焼き直しが、はたしてビジネスになるでしょうか?

「見逃した番組視聴を定期購読させる月額960円(税抜き)のアベマビデオがあるじゃないか」と思われるかもしれませんが、「機能制限」を売る「有料会員モデル」は、そもそも曲がり角にあります。ニコ動の有料会員はピーク時の256万人から236万人へと減少を続けてます。食べログの個人向け有料サービス加入者も、カカクコムのIR決算説明資料によると、ピーク時の前四半期174.6万人から2017年6月には155.7万人と約19万人もの大幅減少となりました。「有料会員モデル」が曲がり角にさしかかっているのは、実はクックパッドだけではないのです。

アクセスの権利を定期購読で売るHuluやNetflixとは違い、ユーザーは「無料で見られるはずだった番組に制限をかけて課金している」と感じます。課金のロジックは合理性ではなく感情で決まります。どんなにマーケティング費用をかけても、会員数は一定数で頭打ちになるでしょう。

2. スマホだから有利だ

明らかに不利です。スマホにはアベマTVの競合が多すぎます。テレビという装置(ハードウェア)がメディアとして最強だったのはなぜか? 理由はかんたんです。普及率が90%以上であり、かつ基本的にはテレビ局の番組しか見られなかったからです。今でこそグーグルの「Chromecast(クロームキャスト)」やアマゾンの「Fire TV(ファイヤーティービー)」がテレビを侵食していますが、テレビのリモコンでいくら操作しても、競合するのは他のテレビ局でした。

ところが「スマートフォン」という電子機器には、アベマTVの競合がたくさんいます。みなさんのスマホにはどんなアプリが入っているでしょうか? アベマTVの競合はスマホゲームだけではありません。ツイッターやフェイスブック、インスタグラムなどのSNSもライバルです。スマートニュースやグノシーなどのニュースアプリも競争相手です。

なぜゲーム、SNS、ニュースがアベマTVの競合なのか? これは4年前の記事に書いた私の考え(持論)に近いですが、スマホのアプリはすべて「動詞」で表現することができます。メッセージを送る、音楽を聴く、写真を見る、地図を見る、時間を見る、計算する、メモをとる、クルマを借りる……など、アプリは特定のある動詞に結びつくのです。ある動詞と結びついたアプリが1つだけならば、そのアプリは最強です。つまりスマホのアプリは、ユーザーの行動と強く結びついた機能だと言い換えられるのです。

ゲーム、SNS、ニュースは「ヒマをつぶす」という動詞に限りなく近いアプリです。もちろん「モンストをやろう」「ツイッターを見よう」、または通勤・通学の車内で「ニュースを読もう」など、特定のアプリを意識的に使うユーザーもいます。しかし、ユーザーの多くは「ヒマだな」と感じたときに、ゲーム、SNS、ニュースのアプリを開きます

アベマTVはどうでしょうか? 「アベマTVを見よう」と目的を持っているユーザーと、「ヒマだな」と感じてアプリを開くユーザーのどちらが多いでしょうか? アベマTVを目的を持ってユーザーに開かせるためには「『亀田興毅に勝ったら1000万』が話題だな」「あのドラマの続き見たいな」など、ユーザーを惹きつけるためのコンテクスト(文脈)が必要です。そして、視聴者を惹きつける魅力的な番組を制作するには、それなりにおカネがかかります。

前回の記事で「クラシルがデリッシュキッチンに勝つ」と考えた理由は、クラシルが広告メディアではなく「料理する」という動詞と強く結びつくことを目指している、と感じたからです。「料理する」という行動と結びついていれば、ユーザーが「料理しようかなぁ」と思った瞬間にアプリを開いてもらえるチャンスが訪れます。

しかし、アベマTVは「ヒマをつぶす」というユーザーの行動と結びついているため、ゲーム、SNS、ニュースなど競合が多すぎるのです。そもそもHuluやNetflix、ユーチューブ、niconico(ニコニコ動画)などの動画サービスだけがアベマTVの競合というわけではありません。テレビとは違い、スマホには「ヒマをつぶす」という動詞の競合があまりに多くあります。アベマTVはそもそも勝ち目がない戦いを挑んでいるとしか思えません。

3. いい番組があればアクティブユーザーは増える

残念ながら幻想です。IR「2017年9月期通期 決算説明会資料」では、次のような資料が引用されていました。

TVを見ない人・TVを持たない人が増え、ネットで動画を見ている人が増えています。ネットで動画を見る「視聴習慣」が醸成されつつあり、環境も整いました。コストをかけた攻めのマーケティングが功を奏し、すでに2,200万ダウンロードと、ユーザーのスマホの中にはアベマTVのアプリがインストールされています。

しかし、アベマTVは広告モデルなので、とにかくユーザーに見てもらう必要があります。つまり、アクティブユーザーを増やさなければなりません。これがHuluやNetflixなどのストック型定期購読サービスとの違いです。彼らはユーザーに動画が1回も見られなくても、月額課金なので会員がやめなければ売上になります。一方のアベマTVは、ダウンロードしただけではダメで、とにかくアクティブな視聴者を増やさないといけないのです。

幸いユーチューブやniconicoなど競合の無料動画は、おカネをかけずに制作されています。「番組のクオリティ」が高いとはいえない。ならば、おカネをかけていい番組をつくれば、きっとアベマTVを見てくれるはずだ。おそらく藤田社長はこのように考えたのでしょう。

しかし、スマホでの「視聴習慣」を左右するのは、テレビ的な文脈で語られる、いわゆる「番組のクオリティ」だけではありません。ヒカキンなど有名ユーチューバーは、「番組のクオリティ」はさておき、毎日見てくれる視聴者をたくさん抱えています。なぜおカネをかけた動画ではないのに、ユーチューバーの動画は見られるのでしょうか? みなさんは、なぜ「ユーチューブ」ではなく、「ユーチューバー」と「人」で語られることが多いかを深く考えたことがありますか?

先ほど、スマホのアプリはすべて動詞で表現することができる、と述べました。この仮説に基づけば、「アベマTVを見よう」よりも「ヒカキンを見よう」の方が、ユーザーとの結びつきが強いと考えられます。なぜなら、「アベマTV」というインターネットテレビ局よりも、「ヒカキン」という人格(キャラクター)の方が、人間にとって思い出しやすいからです。これを「認知容易性(cognitive ease)」と呼びます。言い換えると「見慣れていることによる認知のしやすさ」です。かんたんに言えば、人間は慣れ親しんだものが好きなのです。

テレビのニュース番組を見るとき「あのアナウンサーが出ているニュースだから見よう」という行動をとったことはないでしょうか? livedoor ニュース(スポニチアネックス)の記事によれば、日本テレビの朝の情報番組「スッキリ」に水卜麻美アナウンサーが加入しただけで、平均視聴率が前月の5.7%より7.0%と、1.3%も増えたそうです。

なぜスマホにとって認知容易性が重要なのか? 人間はそもそも、何かを判断するときに2つの認知システムを稼働させます。過去の習慣に基づいて「直感的」にすぐさま判断するシステムと、少し考えてから「論理的」に判断するシステムです。前者を「ファスト思考」、後者を「スロー思考」と呼びます(詳しく知りたい方は、ダニエル カーネマン『ファスト&スロー』を参照ください)。

人は「ヒマだな」と思い、スマホを取り出して、アプリを開きます。「どれでヒマをつぶそうかな」と考えてから、アプリを開くまで数秒。このとき、人間は「論理的」「スロー思考」で判断するより、「直感的」「ファスト思考」で判断していることが多いのではないか、と私は考えているのです。

人格(キャラクター)には慣れ親しみやすく(近接性が高い)、また人間が愛着を持ちやすい特性があるため、「ファスト思考」に持っていきやすい。認知容易性が高いと「心地よい」「親しみやすい」などポジティブな感情を人はいだきやすくなります。ゆえに、ユーチューバーはユーザーの「視聴習慣」をつくれるのだと思います。あくまで私の仮説ではありますが、ライブ系のアプリである「ツイキャス」「LINE LIVE」「SHOWROOM」が強いのは、人格(キャラクター)を押し出しているからです。これらのサービスのより深い分析については、また別の機会に書きます。

みんなで「72時間ホンネテレビ」を見よう!

さて、ここまでが「前置き」です。では、アベマTVはどうしたらテレビ局に勝てるのか? みなさん、11月2日夜9時からアベマTVで放送される「稲垣・草なぎ・香取3人でインターネットはじめます72時間ホンネテレビ」を見ましょう!

アベマTVがやるべきは、おカネをかけてクオリティの高い番組を増やすことではありません。「72時間ホンネテレビ」のように、人格(キャラクター)を前面に押し出して、「アベマTVを見よう」ではなく「元SMAPの稲垣くん、草なぎくん、香取くんを見よう!」という番組に本気で取り組むことです。

大事なのは「ユーチューブ」ではなく「ユーチューバー」だった、という事実を忘れないでください。アベマTVのような「広告モデル」で、視聴者との関係性を維持し、アクティブユーザーを増やす(リテンション)には、人格(キャラクター)を前面に押し出す手法しかない、と私は考えています。

スマホはテレビではありません。藤田社長の心意気は本当にすばらしいし、テレビに引け目を感じる必要はまったくありません。これまで時代をつくってきた「テレビ的なもの」を捨て、「やっぱりアベマTVだよね」とユーザーに言われる番組をつくればいいのです。テレビの焼き直しはやめましょう。フォーカスすべきは「企画の良し悪し」や「番組のクオリティ」ではなく、「人」です。「視聴習慣」をつくれる「人」をどれだけ発掘できるかが、リニアな動画サービスで広告のビジネスモデルを展開するキーになります

だからこそ、稲垣くん、草なぎくん、香取くんの出演も一回きりのイベントにするのではなく、ぜひ定期番組にしてください。リニアでありながら良質な番組提供にこだわるほど、番組制作費は上がり続けます。でも、稲垣くん、草なぎくん、香取くんにとってのユーチューブが、アベマTVだと考えれば、きっと番組制作費も下がります。たった200億円でテレビ局に対抗するためには工夫が必要です。

テレビには絶対にできないことが必ずあります。まだまだこれからです。がんばれ僕らのアベマTV!

まとめ

……と、今回は「72時間ホンネテレビ」の壮大な番宣を繰り広げたわけですが、みなさんいかがだったでしょうか(笑)。元SMAPの稲垣くん、草なぎくん、香取くんを応援したい、という気持ちがあり、このような記事になりました。すいません。

アベマTVは「テレビ的なもの」に対抗できる唯一のプラットフォームであり、心意気を感じるサービスの1つです。でも、このまま赤字を垂れ流してしまうと、いつかは株主につぶされてしまいます。アベマTVがビジネスとして成立するための何かのヒントになればと思い、「テレビ局に勝てるのか?」「スマホだから有利だ」「いい番組があればアクティブユーザーは増える」の3つの切り口から、ビジネスモデルについての考察を展開しました。

テレビでもユーチューブでもNetflixでもniconicoでもない、アベマTVならではの「アベマ文化」ができれば、きっと永続的なプラットフォームになります。前回の記事ではクックパッドの考察をしましたが、クックパッドも同じです。「レシピを創る人」から搾取するのではなく、全力でエンパワーメントすることで、次世代の料理研究家のスターをつくってほしいと思います。「料理という文化」そのものを更新しないと、永続的なプラットフォームにはなれません。

前回の「さよならクックパッド」はFacebookで8,000いいね!を超え、驚くほどたくさんの方々へ読んでいただき、さまざまな感想やフィードバックをいただきました。本当にありがとうございます。また「相談する」コーナーへのご連絡もすでに20件を超え、平日ランチのスケジュールがうれしい悲鳴をあげております。

KOMUGIで「本の編集者」の新たな価値をプレゼンできているとの実感もあり、とてもうれしくありがたいです。最近は「編集する」ということの意味をずっと考えています。クックパッドやアベマTVの考察を通して、「言語化」により「サービスのドメインを定義する」のが「編集する」ことだ、という仮説を持つようになりました。

KOMUGIの記事にもし価値を感じていただけてるならば、それは目の前で起きている「今」が記述され、「言語化」されているからです。目下の課題は「編集者のドメインを再定義する」ことにあります。引き続き、先輩編集者の松島倫明さんを交えて「編集者の役割とは何か?」という議論を続けてます。みなさまに成果をご報告できる日を楽しみにしております。

ではまた次回。

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